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助成金・補助金

キャリアアップ助成金(人材育成コース①)かなり手間がかかります

以前、数回にわたってキャリアアップ助成金(正規雇用等転換コース)についてお話してきましたが、今回は「キャリアアップ助成金(人材育成コース)についてお話していきます。さて。いきなりなのですがこの人材育成コース、はっきり言ってなかなか準備が大変です。

サラッとおさらいですが、「正規雇用等転換コース」は従業員の雇用環境を良く(非正規から正社員へ)すれば1人あたり50万円支給される、とてもシンプルな助成金です。 やる事は基本的に、

①ハローワークに計画書を提出する
②就業規則に正社員転換のルールなどを定める
③非正規労動者を正社員に転換する
④支給申請する 

この4つだけ。それに比べて「人材育成コース」がどうかと言うと、

 ①キャリアアップ計画書を作る
 ②キャリアアップ訓練計画「届」を作る
 ③訓練カリキュラムや訓練スケジュールを作る
 ④上記①②③をハローワークに提出する
 ⑤兵庫県労働局の認定通知を待つ
 ⑥神戸市ジョブ・カードセンターにキャリアアップ面談の予約を入れる
⑦訓練対象者のジョブ・カードを作成する
 ⑧ジョブ・カードセンターにジョブ・カードを事前チェックしてもらう
⑨対象者はジョブ・カードセンターのキャリアコンサルタントと会って面談を受ける(原則、神戸市まで行く。お願いすれば来てくれる場合もあり) 

・・・・・と、見ての通りこれだけ見ても大変なのが分かると思います。行程数的には2倍程度ですが、【 実際の労力は4倍以上 】とお考え下さい(慣れない人がやると10倍くらいに感じるかも・・・・)。
 
しかも上記①~⑨は、あくまで「準備」だけの話です。⑨のキャリアアップ面談が終わると、

 ⑩OJTやOff-JTを決まった時間実施する
⑪訓練受講生は、OJTの日報を日々つけていく

実際の訓練が始まり、そこにも時間を割かれます。OJTは通常業務の中で先輩・上司が新人に教えるので、時間的に特別な負担がそれほど増えるわけではないでしょうが、受講生は日報を書く必要があるので、まず従業員の負担が増えます。

さらにOff-JTは通常業務とは切り離して実施する必要があるため、先輩・上司は確実に時間をとられてしまうのです。Off-JTは最低でも合計30時間は必要です。(外部講師に依頼すれば教える時間は取られませんが

ちなみに★マークがついている、

ジョブ・カードを作成する
⑨キャリアアップ面談を受ける
OJTの日報を日々つけていく 

の3つは、会社ではなく従業員の方が行うものです。

つまり、キャリアアップ助成金(人材育成コース)は、「従業員の協力なくして達成できない」かなり珍しいタイプの助成金と言えます。従業員への事前の協力願いや、場合によっては助成金制度自体の説明も必要です。

「いいから言われたとおりにしなさい」 などと、一方的に無理やり協力させたとしても、そういう会社は従業員が辞めてしまって結果的に助成金が受けられないでしょう。(受給前に対象者が離職すると受給できない場合があります。) 
 
・・・と、人材育成コースについて、あえて悪い事や面倒な事ばかり書きました。 この時点で「ウチには訓練に使う時間は無い」と思われたのであれば、この助成金の活用はあきらめたほうがいいでしょう。 厳しいようですがそのほうが賢明です。 
 
この助成金は、

・すでに新人教育制度があり、Off-JTを実施している会社
・今は 新人教育制度が無いが、これからOff-JTを導入する予定の会社

が活用できるものですが、助成金を受給するため”だけ”に、 ムリに訓練制度を導入する事はオススメできません。もちろん、制度導入が自然なものであり、従業員のスキルアップに直結するようなものであれば導入する事をオススメします。

結局何が言いたいかというと、「助成金を受けるためだけの訓練ならしないでほしい」という事です。たとえ目先の利益(助成金)は手に入っても、長期的に見るとおそらく失うモノのほうが多いからです。(国の信用、従業員の信頼など) それにかなり疲れます。
 
・・・・と、なんだかんだと言ってきましたが、やはり人材育成コースは正しくやれば、

・新人の業務スキルアップ
・講師の教えるスキルアップ
・助成金の受給

を手に入れる事ができる素晴らしいものですので、対象になりそうな場合はぜひチャレンジしてください。続きはまた別の機会に。