子どもの頃はどちらかというと嫌いだったのに、 大人になってから好きになったものの一つに、 ドライフラワーがあります。 生花を楽しむこともありますが、 少しずつ枯れていく様子に感じる心許なさには慣れることがなく、 それに比べて一定の姿を保っていてくれるところに、 安心感を覚えるからかもしれません。 自宅の壁には大きめのスワッグをかけて、 棚にはくすんだ青紫色の紫陽花を直置きし、 アーティチョークという大きな花は麻紐で金網に括り付けて、飾っています。 ほかにも、窓には自作のミモザのリースや、小さな束をいくつか吊り下げて。 洋服のボタンのように見えるユーカリの実も、お気に入りです。 少し前に観たドラマの、天井いっぱいにドライフラワーで 埋め尽くされた部屋の光景がとてもよくて、 天井は無理でも窓辺ぐらいはいっぱいにしてみたいという願望が芽生えてしまいました。 お気に入りのものを少しずつ集めていくのは、 コロナ禍にもってこいのささやかな楽しみです。